パワーポイントの効用やいかに?

 本日の授業(政治過程論)も、パワーポイントを使用。学生さんのレスポンス・ペーパーを見ると、「パワーポイント使用前よりよい」という意見と、そうでない意見とがあるようです。
 パワーポイントだと、1枚のスライドに入る情報量(といっても僕の場合、ほとんど文字ですが)が限られているために、「この1枚で何を伝えるか?」という観点からアタマが整理される、というメリットがあるようには思います。紙のレジュメだと、ついついダラダラしたり、曖昧に書いたりするところが明確になるような気がします。
 でも、「あーでもない、こうでもない」というグネグネの話、しかもちょっと抽象的な話、をするときには、その1枚のスライドの情報量の少なさがデメリットになるような気もします。つまり、グネグネの議論がどうしてもスライドごとに途中で分断されるので、タダでさえグネグネして抽象的な話がよけいに「???」となってしまうのではないかと思うのです。
  途中で思いつきの図などを書くという「ライブ感覚」については、やはりプロジェクタに写すことのできる文書提示器(?)を使用し、マジックで実際に紙にライブで書きながら見せることで*1、「黒板に書いても暗いから見えない」という事態を回避できた(いちおう)と思います。とはいえ、「ががっ」と図を書くのは、小さい紙の上よりも、黒板のほうがやりやすいわけですが。
 あと、パワーポイントで細かいことを言うと、配布資料でプリントアウトする時に、スライドの大きさを調整できないんでしょうかね?スライド2枚ずつくらいでプリントアウトすると字は読みやすいが紙が増えすぎ、4枚ずつ以上だと紙は節約できるが字が小さくて読みにくい、という悩ましい問題が・・・。
 思わぬ副産物(?)としては、字ばかりスライドの単調さを紛らわすために、学者の画像を掲載したりしたため、少なくとも一部の学生さんには、海外では結構女性の政治学研究者が多いということを視覚的に理解してもらえたことでしょうか。
 希望としては、部分的にパワーポイントを使いながら、レジュメは普通のレジュメを配り、黒板も使いたい、てな感じなんですけども、ちょこちょこっと使うには技術的に無理が多すぎるかな、やっぱり。だって、電気のつけたり消したりだけならともかく、スクリーンの上げ下げとか、プロジェクタのオンオフとか、あんまり臨機応変って感じじゃないですよね?(多分)
 結論としては、パワーポイントというのは、シンプルなプレゼンテーションをするのに有効なツールと言えるでしょうか。あんま込み入った話の時には使わないほうがいいのかな。というか、自分の話がよく整理されていないから込み入るだけかもしれないという可能性も否定できないわけですが。

 

*1:PCとこの器械とは、プロジェクタとの接続を適宜切り替えることができる。