再読

現代政治のパースペクティブ―欧州の経験に学ぶ

現代政治のパースペクティブ―欧州の経験に学ぶ

に、所収の丸山仁「環境政治の新世紀へ」を再読。「スロー・ポリティクス」の提案が、著者独自の主張で、興味深い。「『ファストな社会における熟議民主主義の全面化』というのは、まさに悪夢であろう」。そのとおりですね。このあたりに、僕の観点で言えば、熟議民主主義とベーシック・インカムとが結びつく結節点の一つがありそうです。
 丸山さんは、デモクラティックであるためにはエコロジカルでなければならないし、エコロジカルであるにはデモクラティックでなければならない、という命題を、独自の文体と共に、最も強力に掲げている研究者の一人です。僕にはまねのできないスタイルですが、これからも大いに学ばせていただこうと思います。