頂きもの

前回に続いて、頂いた本のご紹介です。

1)五野井郁夫さんから、『現代用語の基礎知識2021』(自由国民社、2020年)を頂いておりました。どうもありがとうございました。ご紹介が遅れて失礼しました。
 五野井さんは、「長期政権の実現とあっけない終焉」、「菅政権下で続くコロナ禍と安倍政治」などを執筆されています。

2)長野晃さんから、『カール・シュミットと国家学の黄昏』(風行社、2021年)を頂きました。どうもありがとうございます。ご自身の博士論文を加筆修正されたものです。
カール・シュミットと国家学の黄昏

カール・シュミットと国家学の黄昏

  • 作者:長野 晃
  • 発売日: 2021/01/23
  • メディア: 単行本

3)山岡龍一先生と岡﨑晴輝さんから、『改訂版 市民自治の知識と実践』(放送大学教育振興会、2021年)を頂きました。どうもありがとうございます。(改訂版の書誌情報は、まだ出ていないようです。)

頂きもの

 この間のいくつかの頂きものについてご紹介します。
1)井上弘貴さんから、『アメリカ保守主義の思想史』青土社、2020年、を頂いておりました。ありがとうございます。また、ご紹介が遅れてしまい、申し訳ありませんでした。

アメリカ保守主義の思想史

アメリカ保守主義の思想史

2)生澤繁樹さんからは、二冊頂いています。いつもありがとうございます。まずは、日本デューイ学会編『民主主義と教育の再創造――デューイ研究の未来へ』(勁草書房、2020年)です。生澤さんは、「社会・政治哲学としての『民主主義と教育』――子どもの教育から成人のための教育へ」を寄稿されています。
民主主義と教育の再創造: デューイ研究の未来へ

民主主義と教育の再創造: デューイ研究の未来へ

  • 発売日: 2020/12/10
  • メディア: 単行本
 もう一冊は、ヘレン・M・ガンター(末松裕基・生澤繁樹・橋本憲幸訳)『教育のリーダーシップとハンナ・アーレント』(春風社、2021年)です。

3)訳者のみなさまからということで、クルト・ドゥブーフ著、臼井陽一郎監訳、小松崎利明・武田健・松尾秀哉訳『トライバル化する世界――集合的トラウマがもたらす戦争の危機』(明石書店、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。

4)鎮目真人先生から、『年金制度の不人気改革はなぜ実現したのか――1980~2016年改革のプロセス分析』(ミネルヴァ書房、2021年)を頂きました。どうもありがとうございます。5)共編者の一人である山田高敬先生と、寄稿者の内記香子さんから、西谷真規子・山田高敬編著『新時代のグローバル・ガバナンス論――制度・過程・行為主体』(ミネルヴァ書房、2021年)を頂きました。どうもありがとうございます。
新時代のグローバル・ガバナンス論:制度・過程・行為主体

新時代のグローバル・ガバナンス論:制度・過程・行為主体

  • 発売日: 2021/01/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
6)著者の大井赤亥さんから、『武器としての政治思想――リベラル・左派ポピュリズム・公正なグローバリズム』(青土社、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。政治家の道を目指される大井さんが、現在の政治についてのこれまでの論考をまとめられたものです。7)編者の高橋良輔さんと山崎望さんから、『時政学への挑戦――政治研究の時間論的転回』(ミネルヴァ書房、2021年)を頂きました。どうもありがとうございます。編者のお二人、特に高橋さんが温められてきたテーマが結実した論文集だと思います。8)寄稿者の玉手慎太郎さん、内田智さん、伊藤恭彦先生から、新村聡・田上孝一編著『平等の哲学入門』(社会評論社、2021年)を頂きました。どうもありがとうございます。玉手さんは「健康と平等――健康格差の不当さについて考える」、内田さんは「グローバリゼーションと平等――『デモス境界線』問題の批判的考察を通じて」、伊藤先生は「税と平等」の章を、それぞれ執筆されています。個人的にも今ちょっと勉強すべきテーマで、大変助かります。
平等の哲学入門

平等の哲学入門

  • 発売日: 2021/01/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

頂きもの

編者の一人の堀江孝司さんから、HORIE Takashi, TANAKA Hikaru, and TANNO Kiyoto (eds.) Amorphous Dissent: Post-Fukushima Social Movements in Japan, Trans Pacific Press, 2020, を頂いておりました。どうもありがとうございます。英語での書籍刊行、素晴らしいと思います。

頂きもの

この間に頂いたものの一部です。
1)訳者の横田正顕先生から、ファン・リンス『民主体制の崩壊――危機・崩壊・再均衡』(岩波文庫、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。民主化研究の古典的重要文献の新訳です。

2)著者の一人の山下順子さんから、相馬直子・山下順子『ひとりでやらない育児・介護のダブルケア』(ポプラ新書、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。「ダブルケア」概念を広めたお二人の、一般向けの本です。

3)梅澤佑介さんから、『市民の義務としての〈反乱〉――イギリス政治思想史におけるシティズンシップ論の系譜』(慶應義塾大学出版会、2020年)を頂いておりました。どうもありがとうございます。グリーン、ボザンケ、ホブハウス、そしてラスキへと展開します。

4)山本卓さんから、『二〇世紀転換期イギリスの福祉再編――リスペクタビリティと貧困』(法政大学出版局、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。この本も、シティズンシップをめぐる研究書です。5)田中拓道さんから『リベラルとは何か――17世紀の自由主義から現代日本まで』(中公新書、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。大変時宜に適ったテーマを、とてもコンパクトにまとめられています。6)空井護さんから、『デモクラシーの整理法』(岩波新書、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。このところ立て続けに刊行される民主主義本の中の重要な一冊と言えそうです。
デモクラシーの整理法 (岩波新書 新赤版 1859)

デモクラシーの整理法 (岩波新書 新赤版 1859)

  • 作者:空井 護
  • 発売日: 2020/12/21
  • メディア: 新書

論文刊行

 この度、熟議民主主義に関する学術雑誌 Journal of Deliberative Democracy, Vol. 16, No. 2, 2020 に、拙稿 'Another Way for Deepening Democracy without Shortcuts' が掲載されました。Journal of Deliberative Democracy は、以前は Journal of Public Deliberation という名称で、今年から(第16巻から)雑誌の名称を変えています。本号は、2019年末に刊行された Cristina Lafont, Democracy without Shortcuts (Oxford University Press) をめぐる誌上シンポジウムとして企画されています。
 リンク先を見ていただくとわかりますが、寄稿者は、熟議民主主義研究の錚々たるメンバーです。Jane Mansbridge, Robert Goodin, James Fishkin, Andre Bachtiger, Simone Chambers, Mark E. Warren などが名前を連ねています。冒頭に、Jurgen Habermas による「コメンタリー」も掲載され、著者のLafontによるリプライもあります。私の論文は短いものですが、こうしたメンバーに混じって拙稿を掲載してもらえたことは、 私にとって大変光栄かつうれしいことです(なお、特集ですので、依頼を受けた上で査読を経ています)。下記のリンク先から、ダウンロードできます(他の論文もできます)。

delibdemjournal.org


 拙稿は、民主主義の回路を「ショートカット」している諸議論を批判するLafontの基本的な方向性には賛意を示しつつ、「ショートカットなき民主主義」を目指す「もう一つの道」があるのではないか、と問題提起するものです。その際、Lafontが重視するself-government(自己統治)の概念に注目し、これをより多層化・多元化して考えていくべきではないか、という議論を行いました。もちろん(?)、私の持論の家族などの私的領域をも、一つの自立した自己統治の場として捉えていくという話です。単に多層化・多元化というだけではなく、熟議システム論の枠組みを援用することで、家族を「熟議システム」として捉えることを試みました。この話は、拙稿「熟議システムとしての家族」(拙編『日常生活と政治』岩波書店、2019年)でも行っていますが、本稿では「システム」としての家族の境界線をより拡張して理解できることを論じました。
 そういうわけで、私としては自分の主に日本語で書いてきた議論を(2014年の英語論文はありますが)、英語でも展開するとともに、少々発展させたつもりです。その意味では、海外の研究者により私の考えを知ってもらえる機会となったと思います。もっとも、他の原稿を読むと自分の原稿と比較して落ち込んでしまいそうなので、まだ読んでいませんけれども(苦笑)。
 

第6回日本ミニ・パブリックス研究フォーラム(12月5日・オンライン)

下記の要領で、第6回日本ミニ・パブリックス研究フォーラムを開催します。
今回は、オンラインでの開催となります。参加を希望される方は、下記連絡先までご連絡ください。参加方法をお知らせします。

〈日時〉
2020年12月5日(土)13時30分~16時40分(オンラインでの開催)

〈プログラム〉
13:30〜13:35 開会の挨拶
13:35〜14:20 三上直之(北海道大学)「気候市民会議:日本における可能性と課題」
14:20〜15:05 徳田太郎(法政大学)「ミニ・パブリックス内/外のファシリテーション」
15:05〜15:15 休憩 10分
15:15〜16:00岡﨑晴輝(九州大学)「抽選制市民院の構想」
16:00〜16:20 一年間の報告(日本、世界)
16:20〜16:35 意見交換
16:35〜16:40 閉会の挨拶

※参加申し込み先(11月30日(月)までにお願いします)
東京工業大学坂野研究室内 日本ミニ・パブリックス研究フォーラム事務局
e-mail: sakano.t.aa[at]m.titech.ac.jp

報告者の岡﨑晴輝さんが翻訳(共訳)された、レイブルック『選挙制を疑う』(法政大学出版局、2019年)です。

頂きもの

 「頂きもの」の紹介も、やや久しぶりになりました。その上、網羅的ではないのですが、お許しください。

1)梅澤佑介さんから、『市民の義務としての〈反乱〉――イギリス政治思想史におけるシティズンシップ論の系譜』(慶應義塾大学出版会、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。T・H・グリーンからラスキへと至ります。

2)毛利透さんから、『国家と自由の法理論――熟議の民主政の見地から』(岩波書店、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。毛利さんには、拙共編『ハーバーマスを読む』(ナカニシヤ出版、2020年)にもご寄稿頂いています(『国家と自由の法理論』の第1章と同じものですが、関係各方面了承済みです)。
国家と自由の法理論――熟議の民主政の見地から

国家と自由の法理論――熟議の民主政の見地から

  • 作者:毛利 透
  • 発売日: 2020/11/26
  • メディア: 単行本
3)編者の那須耕介先生と平井亮輔先生から、『レクチャー法哲学』(法律文化社、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。法哲学の入門的教科書です。4)訳者の松尾陽さんと成原慧さんから、プリマヴェラ・デ・フィリッピ/アーロン・ライト著、片桐直人編訳、栗田昌裕・三部裕幸・成原慧・福田雅樹・松尾陽訳『ブロックチェーンと法――〈暗号の法〉がもたらすコードの支配』(弘文堂、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。法学分野では、AIやブロックチェーンなどの先端的な状況に関する研究がとても盛んだなと感じます。5)齋藤純一先生から、『政治と複数性――民主的な公共性にむけて』(岩波現代文庫、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。2008年に刊行された同タイトルの著作の、岩波現代文庫版です。もう12年も経つのか!、と驚きます。6)水谷仁さんから、『「使命」としての政治――マックス・ヴェーバーにおける政治と「生の意味」』(風行社、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。私は、水谷さんの副指導教員・副査だったので、今回の刊行を大変感慨深く思います。7)李正吉さんから、『韓国政治の転換点――「分断」と民主主義の政治力学』(国際書院、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。李さんについても、私は副指導教員でしたので(ただし、博論審査時は、在外研究のため不在でした)、やはり今回の刊行を感慨深く思っています。8)著者の中西亮太さんから、論文「熟議をめぐるリベラル市民性教育の再検討――ロールズの "reasonable" 概念と熟議論に沿って」『教育哲学研究』第122号、2020年11月、20-38頁、を頂きました。どうもありがとうございます。