某翻訳作業、ノルマの半分までひとまず何とか到達し、ちょっとだけほっとする(すみませんすみません)。
だからというわけではないけれど、確か1月に帰国した時に持ってきた(あるいは、その前だったか)、佐藤俊樹『近代・組織・資本主義――日本と西欧における近代の地平』(ミネルヴァ書房、1993年)を読み始めたところ。
- 作者: 佐藤俊樹
- 出版社/メーカー: ミネルヴァ書房
- 発売日: 1993/11/01
- メディア: ハードカバー
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それはともかく、1993年(の11月)という時点に注目すると、当時僕は大学5年生で、4年の時に失敗した大学院受験に再チャレンジして無事合格したころ。あのころは、正直、自分がどういうことに関心があるのかも、よくわかっていなかった(それは、マスターのころとかもずっとそうだったのだけれど)。
でも、だからといって、自分の関心を明確にするべく、いろいろな本を読みあさっていた・・・というわけでもなかった。比較的読みあさっていたのは、大学院での指導教員になる予定だったO先生に言われた、マルクスの著作群だったけれど、はっきり言って、全然理解はできていなかった。
まあ、そんな感じなので、当時は、こういったタイプの社会理論的な研究(著者は、実証的な日欧比較研究というかもしれないが)にも、恐らくほとんど関心がなかったと思う。もちろん、「社会理論」的なものとしては、T先生が関心を持たれていたギデンズとか、あとで自分の研究テーマになったオッフェとかの名前は知っていた。ただ、オッフェについては、基本的に国家論の人ということで認識していたわけだし、ギデンズについては、『近代性の諸帰結(近代とはいかなる時代か)』をちらっと読んだくらいで(T先生が大学院受験希望者向けに、英語の講読ゼミを少しやってくれていた時もあった)、それも、中身はほとんどわからなかったと思う。
まあ、何のために大学院進学を目指していたんだと言われても仕方がないというか、単に「そういうものだ」と思いこんで大学院に進んだだけなのだった。得られる教訓は、「思いこみのチカラ、あなどるべからず」かな。。。
特にオチはないけれど、ああ、そこからずいぶん遠いところに来たんだなあ、ということで。