Dryzek and Dunleavy 2009より

近くない将来(?)のためのメモ。
Dryzek and Dunleavey, Theories of the Democratic State, Palgrave, 2009によると、リベラル・デモクラシーとは、


1)周期的に実施される選挙が立法府の構成と誰が政府の執行権権力を保持するかを決める。候補者と政党の間で、自由で公正な競争が存在する。これは、リベラル・デモクラシーの「デモクラティックな」部分。
2)法によって基本的な市民的諸自由が保障されている。これは「リベラルな」部分。
3)憲法(constitution)が、政府諸機関の権力、および、それらの間の関係を規定する。(これが「リベラル」か「デモクラティック」かは、書かれていない。)


というわけで、たとえば、市民的自由の保障のない選挙による政府は専制的になり得る。不偏的な法システムと権利保障が実現しているが自由な選挙がない社会は、「比較的オープン」で経済成長を実現するかもしれないが、デモクラティックとは言えない。


難しいのは、1)の部分をそのまま「デモクラティックな要素」と言えるかどうかということ。選挙と政党間競争は、しばしばデモクラシーの「リベラル化」を意味するものと見なされるから。だから、「リベラル化されたデモクラティックな要素」ということなのだろうと思う。

Theories of the Democratic State (0)

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