佐古という選手

 バスケットボールのスーパーリーグの選手に佐古賢一(アイシン精機)という人がいます。彼は、僕と同い年ですから、35歳です。アキレス腱断裂の大怪我を克服し、今期、開幕戦から復活を果たしたそうです。すごいことです。
 もちろん、彼は、少なくとも高校時代に日本一になって以来、日本のバスケット界で、ずっと「エース」であり続けたのであり、テレビで見ていてもそのすごさはよくわかりました。たぐい稀な才能があったことは言うまでもないでしょう。
 しかし、この年齢まで第一線で続けられること、そしてアキレス腱断裂を乗り越えて活躍できることは、間違いなく才能の故だけではないでしょう。高校時代(あるいは大学時代)に「エース」であってもその後伸び悩むプレイヤーはたくさんいます。バスケットがとても好きであること、そして何より、「プレイを続ける」という気持ちを保ち続ける精神力があること、全くの推測に過ぎませんが、こうした点において、彼は抜きん出ていたのでしょう。
 素直に、「凄い」と思います。いつまでも、エースであってほしいと思います。
 僕自身は、10数年前にバスケットとは縁を切ってしまいましたが、「続ける」気持ちの強さは、今の仕事においても持ち続けていたいと思います。「好き」と言い切れるのかどうかは、自分でもよくわからないのですが。