昨日金曜日の大学院ゼミは下記の本の第三章。「構造と行為者を超えて」みたいなタイトル。
Political Analysis: A Critical Introduction
- 作者: Colin Hay
- 出版社/メーカー: Palgrave
- 発売日: 2002/04/30
- メディア: ペーパーバック
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手元にテキストがないのでかなり心もとない記述になりますが、ヘイによると、ギデンズの構造化理論は、「構造」と「行為者」とを存在論的に分離して把握しているために(多分)、結局、観察者は世界を見るときに、常に「構造」か「行為者」かどちらか一方からしか見ていない/見れないこととなり、構造/行為者問題をうまく解決できていない(らしい)。ギデンズの用いる「コインの裏表」という比喩も不適切なものらしい。
他方、(Archerの)批判的実在論では時間軸が導入されることによって、構造/行為者問題の解決が図られる。しかし、結局、時間ごとに構造→行為者→構造→行為者と変化するという把握にとどまっており、結局、構造/行為者問題をうまく解決できていない(らしい)。
それに対して、ボブ・ジェソップの戦略的/関係論的アプローチは、構造と行為者の関係を存在論的区別ではなく、関係論的(relational)に把握することで、ギデンズおよび批判的実在論よりも優れた把握に成功しているという(らしい)。
うーむ、存在論的ではなく「関係論的」、ということの意味がよくわからないのですが。。。
というか、ギデンズも批判的実在論も十分に理解していないことがそもそもの問題と言えそうです。いよいよ下記の本をきちんと読みなさい、ということかもしれません。
The Constitution of Society: Outline of the Theory of Structuration
- 作者: Anthony Giddens
- 出版社/メーカー: Univ of California Pr
- 発売日: 1986/01/01
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あと、批判的実在論のほうは??
前に読んだこの本でも取り上げられていたように思うのですが、どうなんでしょう。
宗教と公共哲学―生活世界のスピリチュアリティ (公共哲学叢書)
- 作者: 稲垣久和
- 出版社/メーカー: 東京大学出版会
- 発売日: 2004/03/01
- メディア: 単行本
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