「男性を父親にする」

というタイトルの本を少し読んでいます。Barbara Hobson ed., Making Men into Fathers Cambridge UP, 2002のことです。「ジェンダー」を言うからには、「男性のあり方を変える政治」というものが大事である、と思っている僕には、大変納得の一冊、というか今のところ納得の「タイトル」というわけですが。
 とりあえず、HobsonとMorganのイントロダクションは、「主流の比較研究では男性は中心的舞台にいたため、フェミニスト研究者たちは、男性・男らしさ・父性をジェンダー化プロジェクトの一部として見なしてこなかった」が、「福祉国家ジェンダー化は、男性たちの経験の組み込みを伴わなければならない」と述べている。これは結構重要な指摘ではないだろうか。これは、ケアあるいはアンペイドワークの次元に焦点を当てることとも関連してくるわけで、このラインで何とか論文の基本ラインを作りたいところ。
 父親業、マジメにやらないといけません。