Ann Shola Orloff, "Should Feminists Aim for Gender Symmetory?: Why a Dual-Earner/Dual-Caregiver Society Is Not Every Feminist's Utopia," in Erik Olin Wright ed., Gender Equality: Transforming Family DIvisions of Labor, Verso, 2009.
Gender Equality: Transforming Family Divisions of Labor (The Real Utopias Project)
- 作者: Janet C. Gornick,Marcia K. Meyers,Barbara Bergmann,Johanna Brenner,Harry Brighouse
- 出版社/メーカー: Verso
- 発売日: 2009/08/03
- メディア: ペーパーバック
- 購入: 2人 クリック: 7回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
Gornick and Meyersの提案は、「演繹的」「専門家的」「(理想像が)単一的」であるのに対して、より、「帰納的」「政治的」「多元的」なアプローチを提案する。
色々書いてあるのだけど(途中がちょっと長いか)、興味深いのは、アメリカのフェミニズムの政策的成果をそれなりに評価し、そこから出発するべきだという話と、「多元性」に関わる話。特に後者について、特定の男女像(というのは、Gornick and Meyersが掲げるdual-earner/dual-caregiverモデルのことだが)を定めるのではなくて(それは多元性に反する)、「男女に〔選択の〕いくつかの可能性を開き、選択を妨げる」ことを考えるべきだと述べている。そこから、他の諸政策との組み合わせ(これが必須)の中でという条件つきで、citizen income, participation incomeも支持される(149頁)。