日本政治学会2日目

二日目は、お役目仕事はないので、リラックスした気分で会場へ。
昼間の打ち合わせに時間がかかり、午後のセッションの最初をちょっと聞き逃してしまいました。すみなせん。某さん。でも、ペーパーは大変面白かったです。
 「自由を支える政府+チェックのデモクラシー」=共和主義というのは、それだとわざわざ共和主義とか言わなくても済みそうな・・・と思いました。それはなんというか、わりと標準的なリベラリズムと言ってもよいように思います・・・というか、だから「転回」とは言えない、というお話だったわけですが。
 あと、個人的には、ホネットを「規範理論」批判で使うのはどうだろう、とは思います。ある意味、非常にクリアな図式的な人ですね。というか、ハーバーマスとかホネットを、思想史と規範理論の二分法で把握できるのだろうか、と言うべきでしょうか。
 最後は共通論題。役者揃いで面白かったです。やはり、共通論題は、華やかな舞台であってほしいですね。
 今回から3日間となり、セッションも増えました。その是非については、いろいろな意見を耳にします。僕としては、数の多寡はともかくとして、日本政治学会は、多少敷居の高いところであってよいと思っています。やや時代錯誤的かもしれませんが、そこで報告することが、素直に光栄だと思えるような場、そこで発表する研究者を見て、「ああいう研究者になりたい。ああいう風に発表したい。」と思えるような場、ということです。
 比較的敷居が低くていろいろな人が発表できる学会ももちろん必要ですが、全てがそうなる必要もないと思います。あまりいいたとえではありませんが、ファミリーレストランにはよく行くけど、たまには高級レストランでも楽しみたい、というところでしょうか。全てがファミリーレストランでも、全てが高級レストランでも、分野全体としては発展しないと思います。両方必要なのですよね。

 ところで、今回の学会では、いろいろな新たな出会いがありました。それもまた学会の楽しみです。名刺を忘れてしまったのは、新幹線に乗り遅れて指定券を買い増しした損失以上に痛恨の極みでしたが。そういう意味では、懇親会の場も、僕にとっては楽しみの一つです。
 もっとも、前にも書いたかもしれませんが、院生時代は、懇親会に出る気など全くありませんでした。出ても、知らない方ばかりだし(いや、もちろん本などで名前は知っていますが)、「君は何をやっているのかね?」などと聞かれても、「いや、それはその・・・」という具合で、自信を持って自分の研究のことを話せない、という思いが強かったからです。今では、いろいろな方と一度にお話できるまたとない機会と考えています。そういうころから比べると、我ながら、大きく変わったものです。
 旧知の方々ともいろいろお話をし、研究に対する構えなど、得るものが大きかったです。


 と書いたものの、今週は気が重いです。。。