読書

 こちらも新聞で少し言及されていたのを見て読んでみる。

 きっとこういうスタイルの書き方とチカラ技的な断定には賛否両論あると思うが、僕は結構面白く読んだ。それはきっと、〈おれちん〉に対する著者の絶妙なスタンスゆえだろう(と思う)。
 個人的にもっとも印象に残ったのは、「若者基礎年金」論との関係するが、次のような下り。

孟子』には、「恒産なき者は恒心なし』とある。いい言葉である。憎き儒教も、たまにはいいことをいうものである。
 恒産のない現代のさまよえる人間たちに、いったいいかなる理屈で『恒心を持て』というのだろうか、この既得権益者たちは。
 君たち既得権益者たちは、恒産も恒心もない〈おれちん〉に説教を垂れるのではなく、まず自分たちの身から正すがよい。隗より始めよ、既得権益者たちよ。君たちに独特を唱える視角が一体あるのかね。(159頁)

 ところで、最後におれちんはどうなったのだろうか??