読書

 で、そんなことしている場合じゃない時に限って、読書したくなるものでして。。。

対話の回路―小熊英二対談集

対話の回路―小熊英二対談集

 ↑前に買った小熊さんの対談本の中からいくつかのチャプタを斜めに読む。小熊さんの対談本は、鶴見俊輔上野千鶴子さんとの鼎談『戦争が遺したもの』新曜社、に続いて二冊目ですが、彼の対談の準備にかけるエネルギーとそれに基づいて繰り出される深くて鋭い発言・質問には、全く恐れ入ります。
 今回読んだ中では、とくに、故網野善彦さんとの対談が、迫力がありました。 その中での、確か『<民主>と<愛国>』でも紹介されていたのではないかと思いますが、網野さんの以下のような発言も、とても印象的なものでした。

「ただ石母田さんは、国民的歴史学運動が終焉したあと、私に面と向かって『網野君、悪かった』と言ってくれた唯一の歴史家なのです。ほかの人はなんとなく変わっていきましたね。」(143頁)