苅谷剛彦『アメリカの大学・ニッポンの大学』中公新書ラクレ、2012年、の第1章(ここまでで100ページくらいある)をざっと読了。
グローバル化時代の大学論1 - アメリカの大学・ニッポンの大学 - TA、シラバス、授業評価 (中公新書ラクレ)
- 作者: 苅谷剛彦
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2012/09/06
- メディア: 新書
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1章のトピックはTAでしたが、結局今でも、日本の大学ではTAをうまく位置づけることができておらず、また、そのためか、報酬も十分ではないと思われます(そう思うのは、僕の狭い経験のためかもしれませんが)。
それとは別に、アメリカの大学の歴史に関する記述も勉強になりました。元々は教育重視だったとか、そういう話も含めてです。
それにしても個人的に思うのは、どうして「教育の質」とか、「学習時間の確保」とか言うときに、アメリカやその他の国の大学のように、科目自体は週数コマ程度にして、それぞれの授業のサブゼミ的なものを実施して、そこでのスクーリング(ここでTAが大きな役割を果たす)を前提にする形で講義をする、という形の「改革」が行われる雰囲気が全くないのか、ということです。どうせ変えるのならば、こういうところから変えていかないと、とても「グローバル水準」になどなれないように思います。
でも、そういうことはきっと皆さんわかっているはずで、だからこそ、なぜそうしないのかということが、いっそう謎になってくるわけです。