総選挙で

というわけで、昨日土曜日はオーストラリア国会の総選挙。もちろん僕は選挙権はないのですが、投票終了後に、キャンベラの市街地北部にあるエキシビション・パークの建物で、全国の選挙区の開票速報が掲示されるイベント(?)があるというので、Kさんと一緒に見に行きました。


到着すると、会場内の入場制限をしていたため、外で一時間くらい行列待ち。どこかのテーマパーク並ですね。
で、入ってみると、巨大なボードに、各選挙区の得票状況が適宜表示されます。カメラを持っていけばよかったのですが、電子掲示板ではなくて、何というか、昔の野球場のスコアボードよろしく、各選挙区ごとにボードをひっくり返して、最新の集計結果を張り替えるというローテクなやり方です。


後ろの方には、マスコミや政党関係者の席がずらっと並び、さらにその奥には、各テレビ局の生中継選挙番組用の臨時スタジオがずらっと並びます。


8時30分ごろに入ったころは会場内は満員でした。何でしょうね、こう、初詣のような感じでした。みんな選挙の後は、とりあえずやってきて、なんとなく開票状況を眺めつつ、出会った人と話をしたり、ちょっとコーヒーやお酒を飲んだりして、時間を過ごす・・・という感じで。


途中、緑の党の幹部が来場した時は、会場中から、「わ〜〜っ」と歓声が起き、カメラの撮影をする人がいっぱいいました。緑の党が(おそらく初めて)小選挙区制(とはいえ、候補者すべてに順位を付して投票する形式)の下院で議席を獲得したということで、注目度も高かったのかもしれません。


本来ならば、きっと10時か11時ごろには、大勢が判明し、次の与党も明らかとなり、その瞬間には支持者の間で盛大な盛り上がりが見られたのだと思います。しかし、ご存知の方はご存知のように、改選前与党の労働党も、野党の自由党(と国民党の連合)も、単独では過半数に到達しないことが次第に明らかになっていくという展開。結局、12時に閉館になる時点では、どちらが次の与党になるのかは決まらない状態で(そして今も多分決まっていない)終わりました。Kさんによると、3年前の選挙では、長らく続いた自由党政権から労働党政権への政権交代が決まったということで、この会場でも大変な盛り上がりだったようなのですが・・・。


というわけで、何とも中途半端な感じでしたが、でも、独特の雰囲気は感じ取ることができました。上で「初詣のようだ」と書きましたが、とりあえず出かけて、なんとなく雰囲気を楽しんで帰る、選挙にはそんな楽しみ方もあるのかなと思った次第です。