読書

 今日はずっとうだうだしていた一日だったけれど、その中で、藤田省三全体主義の時代経験』を読み終える。

全体主義の時代経験

全体主義の時代経験

 本のタイトルになっている「全体主義の時代経験」は、確かに時代先取り的な洞察に満ちている。「全体主義の『イデオロギー』の特徴はこうして徹底的に「否定的なもの」を表面に推し立てる、その否定の優先にこそある」(47頁)とかも含めて。でも、個人的には、インタビューと対話の方が、面白かった。「マルクス主義のバランスシート」が、特にいろいろと勉強になった気がする。
 そして、なんとなく、この著者の議論に魅かれる人たちの気持ちがわかったような気がした。でも、僕には、こういう風には書けないな、とも思う。