頂きもの

川崎修『ハンナ・アレントの政治理論――アレント論集1』(岩波書店、2010年)。著者の川崎修先生に頂いたようです。ありがとうございます。送ってもらって読みます!

ハンナ・アレントの政治理論 (アレント論集 I) (アレント論集 1)

ハンナ・アレントの政治理論 (アレント論集 I) (アレント論集 1)

 川崎先生というのは、語弊を恐れず言えば、とても不思議な魅力をもっている方で、「川崎修」の名前で出たものは、小さなエッセイでも、つい気になって読みたくなる。そんな感じである。


以下、余談を。
 拙著の「あとがき」で書いたことを繰り返すのは少々憚られるけれども、故・野崎綾子さんの『正義・家族・法の構造変換』(勁草書房)をご恵投くださったのも、川崎先生である。当時の僕が、注でほとんどエクスキューズ的に野崎さんの論文に言及していたのを、ご覧になっていて、それで野崎さんの仕事を見ている人に読んでもらえればという趣旨で送ってくださったのだった。
 まあ、先生にとっては「当然のことをしたまで」なのだろうけれども、既に職を持っていたとはいえ、自分の仕事には今以上に確信が持てなかった僕には、本当にうれしいことだった。

 そういう、いろいろな先生の「当然のことをしたまで」を、こちらで勝手に過剰に意味づけて受け取ることによって、今の僕のわずかばかりの「確信」があるのだろうなと思っている。だから、僕もまた、別の機会に別の人々に、「当然のこと」を行っていきたい。

 実は、野崎さんの本は、当時ナディア・パークにあった紀伊国屋で見つけて、自分でも買っていた。あのとき、あの本を見かけ、迷わず購入したあとの、ナディア・パークとなりの公園の風景が今でも目に焼き付いている。それは、この小さな本に込められたものの、見かけ以上の重さのせいだったのかもしれない。

正義・家族・法の構造変換―リベラル・フェミニズムの再定位

正義・家族・法の構造変換―リベラル・フェミニズムの再定位