Pateman, 2006

Carole Pateman, "Democratizing Citizenship: Some Advantages of a Basic Income," Erik Olin Wright ed., Redesigning Distribution: Basic Income and Stakeholder Grants as Cornerstones for an Egalitarian Capitalism, Verso, 2006.

Redesigning Distribution: Basic Income and Stakeholder Grants as Cornerstones for an Egalitarian Capitalism (The Real Utopias Project)

Redesigning Distribution: Basic Income and Stakeholder Grants as Cornerstones for an Egalitarian Capitalism (The Real Utopias Project)

  • 作者: Bruce Ackerman,Anne Alstott,Philippe Van Parijs,Barbara Bergmann,Irwin Garfinkel
  • 出版社/メーカー: Verso
  • 発売日: 2006/02/17
  • メディア: ペーパーバック
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 何度目かの再読。ステイクホルダー・グラントよりもベーシック・インカムの方が望ましいことを主張する論文。その個々の論点は了解できるのだが、democratizationとのかかわりのところの著者の論理が、どうにもやっぱりいまいちよくわからない感じ。いや、BIが自己統治self-governmentを可能にするということ、(おそらくはそれに関わって)結婚・雇用・シティズンシップの間の相互補強的な構造を批判的に再評価することに貢献し得る、という議論自体は了解できるのだけど、そのロジックがよくわからない。そこをもっときちんと言ってほしいのだが、きちんと言っていないのは幸いというべきなのだろうか。


 で、きっと役に立つと思って、というか、必ず引っかかってくるはずと信じて、江原由美子ジェンダー秩序』(勁草書房、2001年)も読んでいる。

ジェンダー秩序

ジェンダー秩序

 前に飛ばし読み/拾い読みした時よりは、よくわかる……気がする。