DDセミナー

今日の昼は、僕と同じく客員研究員として滞在しているCor van Montfort教授(オランダ、専門は行政学のようです)が「On Governance and Deliberation in a Mixed Public-Private Setting」と題して報告するセミナーがありました。
 このセミナーは、ANUの熟議民主主義研究関係者(熟議民主主義のメーリングリストがある)向けに開催されたものです。
 パワポも、事前に送付された簡単なアブストラクトもあり(やっぱり必要ですよね!)、かつ、テーマ的にも熟議民主主義がらみですので、報告もディスカッションもそれなりにわかりました。
そして、2回もw質問できたので、それだけでも、僕としては大変よいセミナーでした。そんな理由で……という感じですが、とても大きなことです。もちろん、「日本語だったら、もっといろいろ言えるのに……」とは思いましたけども、とにかく素直に喜びたいと思います。
 内容的にも、ガヴァナンスと熟議との関係についての報告で、興味深いものでした。ただし、報告者が、ある政策課題について関係諸機関と利害関係者・当事者(stakeholders)とが行う「ダイアローグ」と、(ステイクホルダーではない)市民と政府との間での「public deliberation」とを分けて、deliberationを後者についてのみ適用しているところには、少々疑問があり、そこに質問をしてみたというわけです。
つまり、「ダイアローグのいくつかのモードの一つとして熟議を位置づけるべきなのでは?」ということです。
 それに、参加者は10名程度だったとはいえ、皆、熟議民主主義を何らかの形で研究している人たちで、そういう場を経験できたのも、大変興味深いことでした。
 明日の午前も、同じ熟議民主主義セミナーで、もう一人のオランダからの客員で滞在している先生が報告します。