読書

クラウス・オッフェ(野口雅弘訳)『アメリカの省察――トクヴィルウェーバーアドルノ』(法政大学出版局、2009年)、を読了。頂いたのを今頃読み終えているというわけで、何とも申し訳ない限りですが。

アメリカの省察―トクヴィル・ウェーバー・アドルノ (サピエンティア)

アメリカの省察―トクヴィル・ウェーバー・アドルノ (サピエンティア)

この本は、現在のヨーロッパの知識人(オッフェ)による、かつてのヨーロッパの知識人(トクヴィルウェーバーアドルノ)のアメリカ体験を通じた、米欧比較論。試みとしては、ユニークなのではないかと思う。
 ただ、オッフェの本として見ると、(やっぱり)なかなか難しい本だった。というのも、この本からは、僕の知る限りでの「オッフェらしい」ところがなかなか見つからないからだ。そういう意味で、彼にとっての異色の本と言えるのかな。やっぱり。かろうじて、アソシエーションに比較的焦点が当たっているようであるのは、「らしい」感じなのだけど、その中身から強く「らしい」感じを受取るわけでもない。
 もちろん、別に「らしい」からよいとか、その逆とか、そういうことではない。念のため。