あとがき

というものを書いていて、あれこれ頭を悩ませております。
のんきな悩みだと思われるかもしれません。自分でも三分の一くらいはそう思います。
要は、どこまでお礼を申し上げるのかという、いつものといえばいつもの悩みです。僕の感じだと、海外(と言っても英語圏か)の場合は、謝辞で、コメントもらったりした人々の名前をただただ列挙します。列挙はしますが、あまり細かい「お礼のいわれ」みたいなことは書かない傾向です。まあ書いても、「示唆的なコメントをもらった」とか「原稿を読んでもらった」程度です。
日本の場合は、一冊目の本だと、かなりたくさんの人にわりと丁寧にお礼を述べる傾向と思います。何しろ一冊目の本ですし、著者としてもいろいろと思い入れがあるのです。他人事のように書いていますが、僕自身ももちろんそうでした。
二冊目以降、だんだんお礼を述べる範囲は狭くなっていき、その内容も簡潔なものになっていきます。まあ、いまさらあらたまってお礼を述べるのもどうかとか、交流範囲が広がるので「あの人にお礼を述べて、この人に述べないのはどうよ?」というような事態になるのを恐れたりとか、そういう事情があるのだと思います。後者の事態を恐れる場合は、「あえてどなたにもお礼を述べない」などと書いたりします。
では、この度、ワタクシめはどうすればよいのか。ワタクシの性分として、「あえて」戦略は使えそうにありません。なぜかと言われても、そういう性分なのだとしか言いようがないのです。ということは、「この人に述べないのは…」懸念をもたらす「リスク」(?)を抱えることを意味するわけで、まあ、要するに、そういうことで悩んでおるのですね。
さてどうしたものか。