田口晃・土倉莞爾編著『キリスト教民主主義と西ヨーロッパ政治』木鐸社、2008年。
ちなみに、アマゾンでヒットするようになった模様。
- 作者: 田口晃,土倉莞爾
- 出版社/メーカー: 木鐸社
- 発売日: 2009/02/01
- メディア: 単行本
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各章によって叙述のスタイル、扱う時期、そして問題設定の仕方は異なるものの、全体として、キリスト教民主主義政党における宗教と世俗の関係、そしてその歴史性を浮かび上がらせることに成功しているように思われます。
また、第一章の水島論文の記述がよく効いています。
ところで、この本から受ける印象だと、ドイツ(のCDU)というのは、キリ民の中では、ずいぶん特殊な存在。だから、「国民政党」とか「包括政党」とか「競争政党民主政」とか、もちろんさらには「リベラル・デモクラシー」とか、単純に言ってはいけないという話しなのだろうなと、某研究プロジェクトとの関係でぼんやりと思いました。
ただ、それも程度問題…というのが不適切ならば、定義問題であろうとも思います。恐らく、僕が(?)焦点を合わせたいのは、比較的競争的な議会制民主主義と、比較的多極共存的な議会制民主主義と、両方合わせた上位概念としての議会制民主主義ないし自由民主主義への20世紀後半的な(この時代性も大事ですね)合意の揺らぎと変容と「模索」(しかしどこへ?)を、福祉国家・社会保障との連関で捉えていく、というところであろうと思います。
とりあえず、山口定『政治体制』も読み直そう…と思っていつもうっかりしているわけですが。
- 作者: 山口定
- 出版社/メーカー: 東京大学出版会
- 発売日: 1989/10
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- 作者: C.B.マクファーソン,粟田賢三
- 出版社/メーカー: 岩波書店
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