読書

『思想地図』vol. 2の座談会「ソシオフィジクスは可能か」を読んでみた。

NHKブックス別巻 思想地図 vol.2 特集・ジェネレーション

NHKブックス別巻 思想地図 vol.2 特集・ジェネレーション

 なかなか面白かった。自分の考えていることと重なっているところとそうでないところがあるような気がする。
 「ベキ乗分布」が話題になっているけれど、むしろポイントは「創発」とか「生成」ということにあるのだろう。。西田さんや濱田さんは、自分たちの議論は単なる「設計主義」ではないと言っている。それはつまり、二つの変数間の関係は、厳密な意味での因果関係としては理解できない、ということだ。
 意味がどうなるのかという話は、僕の趣味で言うと、「ベキ乗分布」なり「創発」なりがある程度客観的に存在するということが「正しい」として、比較的個人発でもやろうと思えばアーキテクチャを提供できそうな(ということが本当かどうか自信がないけど)ウェブ上と異なって、現実社会の制度設計や問題解決では、その「正しさ」をどう伝えるか(意味づけるのか)ということも重要な要素となるだろう、という話だと思う。つまり、あるアイデアの「正しさ(正当性)」と「正統性」と両方重要、ということだ。
 あんまりうまくかみ合ってないかな。
 そのうち自分の研究にも関わってきそうな気もするけど(というか、そうしなければいけないような気もするけど)、(自分の)道なお険し、かな。