方針

昨日は大学院の学科(というのかな)レベルのオリエンテーションでした。
ゼミの紹介から始まり、新任のM先生のお話とか、学位を取得したK君の話とかです。


で、話は学部ゼミの方に切り替わります。
その後の懇親会で某君と話していて、うちのゼミは4年で卒業しない人も多いよねという話になりました。
まあ、たしかにそれはそうなのですが、それはたまたまそうだったというだけではなく、ゼミの内容も結構影響しているのではないか、という話になりました。
つまり、以下のような理由のため、普通に企業などに就職することにためらいや迷いが出る、ということがあるのではないかということです。

  • 扱うテキストやゼミでの議論に、「労働ってどうよ?」「労働することがそれほどエラいことなのか?」などと問いかけるような内容が含まれている(場合が多い)。
  • 上記でなくとも、今の社会について違った見方をするように促すテキストや議論が多い。


 また、今年度の新3年生は昨年度から継続者が2/5人なのですが、もうちょっと実際的といいますか、(僕から見れば)就職に直接役立ちそうなこと、あるいはもっと具体的な知識を学べるようなことを期待している学生からすると、「このゼミはこのゼミでいいんだけど、でももうちょっと実際的なことも…」という風に思えるのだと思われます。
 関連するかどうか微妙ですが、就職活動の面接などで、「あなたは(ゼミで)何を勉強してきましたか?」と聞かれたときに、とても答えにくいということもあるのではないか、とか。
 まあ、「通常」とは違う考え方があるということをわかってほしいと思ってテキストを選んでいるわけですし、「本を読みながら議論すること」そのものの楽しさを実感することの意義を重視している(それがひいては、グループディスカッションなどでも役立つ)わけなので、ある意味では、「狙い通り」ではあります。
 「ゼミで何を?」質問については、大まかな「回答フォーマット」みたいなのを作るとかで対応できるかもしれません。
 でも、問題は、その「狙い」だけでいいのかどうか、ということなんですよね。
 もとより法学ではないので、条文解釈の訓練などはできません。また、具体的な知識は講義で学んでほしいと思っていますし、必要に迫られれば調べればいいだろう、とも思っています。
 で、もうちょっとなんかやらないとダメなんじゃないか、とも思ってしまうわけです。
 さて、どうしたものかなあ。もうある程度予定は決めてしまったわけですが。