読書

頂いたこの本↓、早速、全体をぱらぱら見つつ、いくつかの箇所はしっかりと読んでみました。

ワーキングママの本音

ワーキングママの本音

思ったことは、三つ。
 一つ目は、いわゆる「職場の理解」というのは、ホントにないなあ、ということ。短縮勤務とかも、黙って取っていると、「サボっている」と思われるので、きちんと周知されたほうがいいんだけど、自分から「私は短縮勤務です!」と、どうどうと主張するのもなかなか難しいだろうから、やっぱり、ここは上司・管理職の出番、なのですよねえ、ホントは。
 二つ目は、母親が働きに出ると「子どもがかわいそうだ」という考えは、母親本人も、周り(とくに自分の親!)も、やっぱりかなり強〜く持っているのだなあ、ということ。特に、実の母が、そうやって娘に退職を迫ったりするのは、ほとんど脅しに近いなあ。いえ、どこかで「母に傷つけられたことのない娘はいない」と書いてあるのを見たことがありますが、自分の周りで見聞きすることなどを踏まえても、ホントにそうだなあ、と思います。大人になった子どもを傷つけるのはやめましょうよ…と将来に備えて自分の肝にも
命じたい(って、「娘」はいないんですけどね)。
 三つ目は、「自分が保育園に通った経験のある人はほとんどいないのね」ということ。2000年代の現在においても、なお、「小さい頃から保育園に預けるのはかわいそうでは?」とか思う点では、(多分)30〜40年前とあまり変わらないのだなあ、と。自分自身が保育園に通った経験があれば、保育園に預けるのがそんな「未知」の体験とは思えないわけです。もちろん、同じ体験をしても、それをどのように認知的に受け止めるかは一様ではないはずですが、とはいえ、と思うわけです。
 1960年代後半〜70年代というのは、(共同保育所も含めて)それなりに保育園の数も増大した時期であるはずで、そこで育った子どももそれなりにいるはずだ、と思うのですが、現在の母親の子育て体験談で、「自分も保育園に通っていた」という話は、あまり見たことがないような気がします。
 前にも書いたことがありますが、僕自身は、生後2〜3ヶ月の時期から保育園に通い、そりゃ楽しいことばっかりではありませんでしたし、悲しいこともあったかもしれませんが、現時点で振り返って、「自分はかわいそうだった」などと思うことはありません。だから…というわけではありませんが、我が子が保育園に行くことそのものに、心理的葛藤を感じることもありません(日々のなかでは、いろいろありますよ、もちろん。総論としてみた場合、です)。そういう境遇で育って、現在では子育て世代、という人たちも一定数いるんじゃないかと素人考えでぼんやりと思うのです。
 というわけで、「保育園に入れると子どもが…」という悩みは、なんだかやっぱり30〜40年前と変わらないのだなあ、と思った次第でした。