『年報政治学』に論文が掲載されました

 日本政治学会の学会誌『年報政治学』2019-II号(筑摩書房刊)に、論文「『自由民主主義を越えて』の多様性」が掲載されました。この論文では、「自由民主主義(liberal democracy)」の多義性、特に「リベラル」の部分の多義性に注目し、それぞれの「リベラル」の「乗り越え」という観点から見れば、現代民主主義理論にはいくつかの「自由民主主義を越える Beyond liberal democracy」試みが見られる、ということを論じています。
 この論文は、公募論文として査読を経て掲載されます。私にとっては、『年報政治学』での査読論文の掲載は、治学会の学会誌『年報政治学』2019-II号(筑摩書房刊)に、論文「『自由民主主義を越えて』の多様性」が掲載されました。この論文では、「自由民主主義(liberal democracy)」の多義性、特に「リベラル」の部分の多義性に注目し、それぞれの「リベラル」の「乗り越え」という観点から見れば、現代民主主義理論にはいくつかの「自由民主主義を越える Beyond liberal democracy」試みが見られる、ということを論じています。
 この論文は、公募論文として査読を経て掲載されます。私にとっては、『年報政治学』での査読論文の掲載は、2002年以来、17年ぶりになります。「査読雑誌への投稿など当たり前では?」と思う分野の方・世代の方もいらっしゃるでしょうが、政治学界隈のある世代以上では、それほど通例とは思われません(それでよいというわけではありません)。そんな中で投稿してみようと思ったのは、「このご時世なので投稿して査読を経て掲載されることもやっておかないとな」と考えたからです(なお、数年前にも某誌に投稿しましたが、その時は査読で掲載不可となりました…)。
 私は、「『査読付きの論文』だけが学術的に評価されるべき業績」という考え方には、同意しません。査読を経ない形で公表される研究にも、優れたものはあると思うからです。だからといって、査読制度に意味がないと言いたいわけでもありません。この仕組みは、その時々の学界の水準を示すことには貢献していると思うからです。ただし、形式だけですべてに序列をつけることには、慎重でありたいと思います。

年報政治学2019―II成熟社会の民主政治 (単行本)

年報政治学2019―II成熟社会の民主政治 (単行本)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2019/12/19
  • メディア: 単行本