「『主体的』ではない熟議のために」刊行

 こちらではご報告がやや遅れましたが、この度刊行された、村田和代編『話し合い研究の多様性を考える』(ひつじ書房、2018年)に、拙稿「『主体的』ではない熟議のために――予備的考察」を寄稿しました。熟議には、とかく「熟議する主体の能力」といった話(や疑念)が付きまといます。本稿では、そのような熟議をを、できるだけ「主体性」から切り離して理解するにはどうすればよいのか、ということを考察しています。サブタイトルの通り、まだまだ「予備的考察」ではありますが、よろしくお願いします。
 他の章で、特に私と分野的に近いものとして、篠藤明徳「プラーヌンクスツェレの『話し合い』と『公共形成権』への展望」、坂野達郎「感情ヒューリスティックスとミニ・パブリックス――Web DP実験からの考察」、佐野亘「妥協を正しく位置づける」、などがあります。

話し合い研究の多様性を考える (シリーズ 話し合い学をつくる 2)

話し合い研究の多様性を考える (シリーズ 話し合い学をつくる 2)

お買いもの

最近買った本の一部です。

代議制統治論

代議制統治論

関口先生による新訳。
現代社会と経済倫理

現代社会と経済倫理

アメリカの恩寵――宗教は社会をいかに分かち、結びつけるのか

アメリカの恩寵――宗教は社会をいかに分かち、結びつけるのか

  • 作者: ロバート・D.パットナム,デヴィッド・E.キャンベル,柴内康文
  • 出版社/メーカー: 柏書房
  • 発売日: 2019/02/12
  • メディア: 単行本
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↑パットナムの大著がまた。
イデオロギーと日本政治―世代で異なる「保守」と「革新」

イデオロギーと日本政治―世代で異なる「保守」と「革新」

↑近年興味深いイデオロギーの実証的研究を行っている遠藤さんたちの本。
哲学者とその貧者たち (革命のアルケオロジー)

哲学者とその貧者たち (革命のアルケオロジー)

  • 作者: ジャック・ランシエール,松葉祥一,上尾真道,澤田哲生,箱田徹
  • 出版社/メーカー: 航思社
  • 発売日: 2019/01/28
  • メディア: 単行本
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給食の歴史 (岩波新書)

給食の歴史 (岩波新書)

議論学への招待―建設的なコミュニケーションのために

議論学への招待―建設的なコミュニケーションのために

  • 作者: フランス・H・ファン・エイムレン,A・フランシスカ・スヌック・ヘンケマンス,松坂ヒロシ,鈴木健
  • 出版社/メーカー: 大修館書店
  • 発売日: 2018/08/28
  • メディア: 単行本
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Direct Deliberative Democracy: How Citizens Can Rule

Direct Deliberative Democracy: How Citizens Can Rule

頂きもの

 共編者の岩崎正洋先生をはじめ、執筆者の皆様から、岩渕美克・岩崎正洋編著『日本の連立政権』八千代出版、2019年、を頂いておりました。どうもありがとうございます。

日本の連立政権

日本の連立政権

頂きもの

1)金井利之先生を代表とする合意形成研究会の先生方から、金井利之編著『縮減社会の合意形成――人口減少時代の空間制御と自治』第一法規、2019年、を頂きました。どうもありがとうございます。まさに「合意形成」をキーワードとした本で、読むのが楽しみです。

縮減社会の合意形成-人口減少時代の空間制御と自治-

縮減社会の合意形成-人口減少時代の空間制御と自治-

  • 作者: 金井利之,阿部昌樹,礒崎初仁,内海麻利,北村喜宣,齋藤純一,嶋田暁文,名和田是彦,原島良成,村山武彦
  • 出版社/メーカー: 第一法規
  • 発売日: 2018/12/15
  • メディア: 単行本
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2)編者の宇佐美誠先生と寄稿者の井上彰さんから、宇佐美誠編著『気候正義――地球温暖化に立ち向かう規範理論』勁草書房、2019年、を頂きました。どうもありがとうございます。先日ご紹介した『人口問題の正義論』(世界思想社)と併せて読むべき本かもしれません。
気候正義: 地球温暖化に立ち向かう規範理論

気候正義: 地球温暖化に立ち向かう規範理論

お買いもの

政治哲学概説

政治哲学概説

教養のためのセクシュアリティ・スタディーズ

教養のためのセクシュアリティ・スタディーズ

リバタリアニズム-アメリカを揺るがす自由至上主義 (中公新書)

リバタリアニズム-アメリカを揺るがす自由至上主義 (中公新書)

憲法講話 (岩波文庫)

憲法講話 (岩波文庫)

↑ひょっとしたら買っていたかも。。。
はじめてのケア論 (有斐閣ストゥディア)

はじめてのケア論 (有斐閣ストゥディア)

変動のマクロ社会学:ゼーション理論の到達点

変動のマクロ社会学:ゼーション理論の到達点

現代思想 2019年2月号 特集=「男性学」の現在 ―<男>というジェンダーのゆくえ―

現代思想 2019年2月号 特集=「男性学」の現在 ―<男>というジェンダーのゆくえ―

  • 作者: 澁谷知美,金田淳子,深澤真紀,伊藤公雄,田中俊之,清田隆之,多賀太,杉田俊介,貴戸理恵,森山至貴
  • 出版社/メーカー: 青土社
  • 発売日: 2019/01/28
  • メディア: ムック
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お買いもの2

最近買った洋書のいくつかを。

Politics with the People: Building a Directly Representative Democracy (Cambridge Studies in Public Opinion and Political Psychology)

Politics with the People: Building a Directly Representative Democracy (Cambridge Studies in Public Opinion and Political Psychology)

  • 作者: Michael A. Neblo,Kevin M. Esterling,David M. J. Lazer
  • 出版社/メーカー: Cambridge University Press
  • 発売日: 2018/09/06
  • メディア: ハードカバー
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Mapping and Measuring Deliberation: Towards a New Deliberative Quality

Mapping and Measuring Deliberation: Towards a New Deliberative Quality

頂きもの

1)著者の水島治郎さんから、『反転する福祉国家――オランダモデルの光と影』(岩波現代文庫、2019年)をお送りいただきました。どうもありがとうございます。元々2012年に同タイトルで出版された本の、岩波現代文庫版です。水島さんといえば、今では『ポピュリズムとは何か』中公新書、が有名ですが、『反転する福祉国家』も大変刺激的な著作です。

反転する福祉国家: オランダモデルの光と影 (岩波現代文庫 学術 398)

反転する福祉国家: オランダモデルの光と影 (岩波現代文庫 学術 398)

2)訳者の山本圭さんと塩田潤さんから、シャンタル・ムフ『左派ポピュリズムのために』明石書店、2019年、を頂きました。「ポピュリズム」は注目を集める用語になっていますが、ムフが提起する「左派ポピュリズム」はどうでしょうか。
左派ポピュリズムのために

左派ポピュリズムのために

3)編者の一人の松元雅和さんから、松元雅和・井上彰編『人口問題の正義論』世界思想社、2019年、を頂きました。どうもありがとうございます。「そこで、人口問題について正義を論じるとは、あるべき人口規模、あるべき人口政策といった規範的問いに中心的に取り組むということである」(同書、1頁)。正義論の「人口問題」というトピックへの応用のバリエーションを示す意欲的な論文集と言えそうです。
人口問題の正義論

人口問題の正義論

4)寄稿者の一人の高橋良輔さんから、葛谷彩・芝崎厚士編『「国際政治学」は終わったのか――日本からの応答』ナカニシヤ出版、2018年、を頂いておりました。どうもありがとうございます。大変刺激的なタイトルを持つ本です。高橋さんは、最近のご関心の「時政学の射程――国際政治学の時間論的転回に向けて」を執筆されています。
「国際政治学」は終わったのか: 日本からの応答

「国際政治学」は終わったのか: 日本からの応答