読書

 この前からいろいろと読み散らかしているけど、どれも一部だったり、途中までだったり。

社会的排除・包摂と社会政策 (シリーズ・新しい社会政策の課題と挑戦)

社会的排除・包摂と社会政策 (シリーズ・新しい社会政策の課題と挑戦)

↑福原宏幸「社会的排除/包摂論の現在と展望」、中村健吾「社会理論からみた『排除』」を読む。中村さんは、フランス語もできるのか。
 福原論文では、フランスが「連帯パラダイム」、イギリスが「社会統合主義」とされて、両者の違いが指摘される。「すなわち、連帯パラダイムと社会的統合主義言説のシティズンシップをめぐるこの違いは、労働市場政策においては、フランスでは「社会(そして国家)がその責任において排除された者の社会的・職業的参入を支援する」という視点で論じられるのに対して、イギリスでは「個人は経済的自立に責任を負い、国家がそれを全うしようとする個人を支援する」と論じられることになる。いずれの国においても就労支援が重視されているが、前提となる社会のパラダイムが異なる――フランスでは連帯社会であるのに対してイギリスでは市場社会――ことから、就労支援のその具体的方策もおのずと相違をみせることになる。」(28頁)
 うーむ、今でもそれほどに異なるのだろうか、という気もする。あくまで「社会」の責任において、という話なのか、「個人」の責任を前面に出すか、ということなのだが。
 中村論文では、「排除と闘い包摂(または参入)を展望するに際して視野を労働市場と「雇用確保力」(employability――引用者)に限定することは、排除論が本来有していたはずの多次元性への着目を実は犠牲にしてしまうのである」(66頁)と指摘されている。


占領と平和―“戦後”という経験

占領と平和―“戦後”という経験

↑なぜか歴史ものが読みたくなって、読む。でもまだ四分の一くらい(全体は600頁以上ある)。