届いた

杉田敦編『岩波講座憲法3 ネーションと市民』岩波書店、2007年、が届きました。この巻は、半分くらいの寄稿者が政治学者で、比較的自由に議論することを(きっと)期待されているのだろうと推測しております。
 僕は、「シティズンシップ論の現在――互恵性概念を中心に」を寄稿しております。「互恵性概念を中心に」とありますが、互恵性では捉えきれない義務、権利と義務の関係などについても論じています。

岩波講座 憲法〈3〉ネーションと市民

岩波講座 憲法〈3〉ネーションと市民

目次は以下の通り。

はじめに(杉田 敦)
 1 国民主権とナショナル・アイデンティティ
国民主権とデモクラシー(川岸令和)
社会契約説と憲法(関谷 昇)
憲法ナショナリズム(杉田 敦)
 2 共和主義と公共性
憲法と共和主義――「祖国への愛」とは何か(川出良枝
憲法と公共性――ロールズハーバーマスの政治的統合をめぐって(齋藤純一)
 3 多文化主義とマイノリティの権利
シティズンシップ論の現在――互恵性概念を中心に(田村哲樹
多文化主義憲法――カナダ憲法を中心として(佐々木雅寿)
フェミニズム憲法――「ジェンダーがつくり出す憲法」と「ジェンダーをつくり変える憲法」(中里見博
 4 「自治」を問い直す
連邦制と主権国家(岩崎美紀子)
国民主権と「対話」する地方自治(大津 浩) 


 なお、今回は、こちらのおカネの問題その他などの事情で、献本範囲は限定させていただくつもりです。何卒ご理解を。