読書+準備

3連休はアピタ以外にはどこにも行きませんでした。おかげである程度は当面の仕事を進めることができたわけですが、今度の院ゼミのテキストでもあるこの本も、次回範囲の前半までは読み終わりました。

正義の他者―実践哲学論集 (叢書・ウニベルシタス)

正義の他者―実践哲学論集 (叢書・ウニベルシタス)

 ホネットについてそれほど多く読んでいるとは言えませんが、この本を(半分)読んで、あらためて、この人は、諸理論・思想の整理というか分析に非常に長けている人ではないかという印象を持ちました。「長けている」というのは、ある意味では図式的なのですが、それでいてそれぞれの理論・思想の扱い方がとても丁寧であるように感じさせられる、ということです。
 ちょうどほぼ10年前のD1のころに、『権力の批判』という本を読んだときにも、「ああ、理論的な(博士)論文というのは、こういうイメージで書けばいいのかなあ」と漠然とであれ、何か見通しを得ることができたような「気分」になったことを、今でもハッキリと思い出します。自分がクラウス・オッフェで博論を書くことを、(精神的に)随分後押ししてくれた本の一つです。
権力の批判―批判的社会理論の新たな地平 (叢書・ウニベルシタス)

権力の批判―批判的社会理論の新たな地平 (叢書・ウニベルシタス)

 そして、(賛成するかどうかは別として)彼の言っていることが基本的によくわかると感じる僕は、やっぱり「批判理論」の圏内にいるのでしょうか??