- 作者: 江原由美子,山崎敬一
- 出版社/メーカー: 有斐閣
- 発売日: 2006/12/01
- メディア: 単行本
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ひとまず、北田氏による第2章「ジェンダーと構築主義:何の構築主義か」を読む。構築主義の基本的な考え方を紹介するとともに、「構築主義は、生物学的差異の存在を否定する非合理主義である」という主張に対する、あり得る二つの応答パターンが述べられている。一つは、著者の言う「狭義の構築主義」の路線であり、もう一つは、加藤秀一氏が述べるようなヒュームの法則(禁則)の観点からのものである。
この二つについては、特に異論はない。恐らく、論点になるとすれば、「私自身は、バトラー的な構築主義は、非合理であるというよりは、実はそれほどラディカルなものではない、と見ている」というあたりだろう。北田氏の議論だと、「権力」ないし「政治性の重視」という点を除いて、「狭義の構築主義」と「広義の構築主義」との間には、実はそれほど大きな違いはない、ということになりそうな気がするのだが、そういう理解でよいのだろうか。もっとも、「政治性の重視」ということそのものが大きな違いなのだということかもしれないし、逆に、大きな違いがないとすれば何か困るのかと問われると、それこそ困るのだが。
- 作者: 牧原憲夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2006/12/20
- メディア: 新書
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