新年度早々

 仕事が押し寄せてきて、早くも気が滅入っております。考えてみると、授業の準備もこれからという有様で、そのくせ、3月中に研究仕事が進んだのかといえば、某書評は書き、いくつかの研究会で構想報告させていただいただいたものの、その構想はきわめて不確実であるうえに、以前からの負債である某原稿を書くこともできず、いったいなんだったんだろうとため息ばかりが出る始末。
 こんなことを書いていると、3月に法科大学院を修了したばかりの某君に、「また愚痴ばっかり書いてますね」と言われそうですが、そこは一つ許してください。
 だいたい大学というところは、「授業はお客さんのニーズに応えるべく一生懸命に、運営の仕事もこれからの大学冬の時代、ますます取り組まねばならぬ、でも研究も世界に通用するべくやりなさい」と、まあ要するに、下手な比喩で言うと、営業職と事務職と開発職をいっぺんにやれ、あるいは「エースで4番で監督になれ!」と言われているようなもので、この比喩がどれくらい適切かどうかはともかくとして、三つとも高レベルでできる人がどのくらいいるんだろうか、研究で優れた先生でも、運営仕事が忙しくなると研究できなくなるよなあやっぱりとか、高校野球でも「エースで4番」は減ってきたよなあとか、そういえば古田選手もキャッチャーと監督だけどエースじゃあり得ないよなあとか、いろいろ思ったりするわけです。
 とはいえ、昨日は、電話で恐怖の催促(失礼)を受けた某編集者さんから、興味深い話を聞き、その後、某知り合いの方もまじえたやりとりで、ちょっと明るい展望が出てきました。
 「来るべき」何かに賭けることで、やっていくことにしましょう。