どちらがよいのか?

 昨日は、法学部1年生向けの授業「法と政治の思想」の最終回でした。この授業、受講者は200名弱です。同僚のO先生と半分ずつ担当でやっています。O先生が前半6回で「リベラリズム」について話し、僕が後半6回で「デモクラシー」について話す、というかたちです。最終回は、二人がそれぞれ少し話をし、質問に答える、ということをしました。
昨年もそうだったのですが、質問を受けると、なぜかO先生がリベラリズム派、僕がデモクラシー派で答えるということになり、それはそれで先生同士が討論する場面をあまり見ることのない学生さんには興味深いようです。
その後、感想も書いてもらったのですが、全体的に「難しかった」という意見多数。確かに、入ったばかりの学生さん相手に、ロールズドウォーキン、センだとか、ハーバーマスだとか、熟議民主主義だとか、公/私区分だとか、闘技民主主義だとか言っているので、そりゃそうかもしれません。
でも、我々としては、1年生の時期に、「思想史」というよりも、最近のリベラリズムやデモクラシーについての議論に触れていただくのはとても有意義なんじゃないかと思いまして、一生懸命やっているわけです。「難しくてよくわからないところもあったけど、何か考えるところがあった。思想についてのイメージが変わった。」と思ってくれた学生さんが一定数はいたであろう、と信じております。
ところで、個別的な感想を僕なりに乱暴にまとめると、こういうことになりそうでした。

「O先生は難しいが面白い。tamuraは(相対的に)わかりやすいが面白くはない。」

異論があれば、訂正してくださいませ>O先生。
いや、「面白くない」とそのものズバリ書かれたわけではないのですが*1、O先生については「面白い」という感想が多かったのに、僕にはとくにはなかったので、まあそういうことか、と…。
確かに、O先生の繰り出すたとえ話は極端な例なのだけれどもツボをついていて、こちらが聞いていても「なるほどねえ」と思わされます。これに対して、僕の場合、なかなか適切かつ刺激的なたとえ話も思い浮かばずということで、まだまだ努力が必要です。
なお、僕については、「服装がよい」という感想(?)もあって、それはそれで個人的には大変ありがたいご意見なわけですがw。。。

*1:一枚くらいそういうのあったかな。