何かな?

 授業で、(ネオ)マルクス主義の国家論の話をしました。そうゆう話に、学生さんがついてくるのかどうか…って、どうなんでしょうね。いつもは、レスポンスペーパーを書いてもらうのですが、今日だけは書いてもらわなかったのでなんとも…。
 マルクス主義の国家論って、結局は、国家がどこまで経済(資本主義経済)に規定されていると言うのか、というあたりが問題となると思うのです。が、「規定されている」というと「政治」理論として弱くなるし、「規定されていない」という方向で引っ張る場合は、たいてい「(ヘゲモニー)闘争」ということを強調することになりますが、その場合、どういう意味であえて「マルクス主義」なのかがわからなくなるし*1、なかなか難しいところだなあ、といつも思います。
 あと、授業後、とある学生さんから「マルクスを読もうと思うのですが、何を読むのがいいでしょう?」と聞かれ、「うーむ」。いくつかごにょごにょと紹介した後、「僕自身が一番記憶に残っているのは、(マルクスじゃないけど)エンゲルス『イギリスにおける労働者階級の状態』かな」と言っておきました。

*1:グラムシ経由のマルクス主義ということなのでしょうけれども、実際、ラウラウ/ムフなどは、「ポスト」マルクス主義と自称するわけですし