Pamela Johnston Conover, Donald D. Searing and Ivor M. Crewe, "The Deliberative Potential of Political Discussion," British Journal of Political Science, Vol. 32, Vol. 1, 2002, pp. 21-62.
まだ読み始めたばかりだけど、著者たちは政治理論的な熟議民主主義論を否定するのではなくて、実際の市民たちの行っているものが「熟議」というよりは「会話(discussion)」であることを調査結果から明らかにすることで、規範理論家たちにはそれにより適合的な制度的社会的アレンジメントを考慮に入れることを求めるとともに、経験的な研究者たちには、規範理論家たちが言っていることにもっと目を向けて熟議を探究することを促すのだと言っている。大変まっとうかつ建設的な姿勢だと思う。