読書

 数日前だけど、以前にちょっと読んで止まったままになっていた、ジャック・ランシエール(松葉祥一訳)『民主主義への憎悪』インスクリプト、2008年、を読了。

民主主義への憎悪

民主主義への憎悪

 漠然と想像していたよりも納得のいく内容で面白かった。少し引用。

したがって民主主義のプロセスは、論争を呼ぶ形で、普遍をたえず問題にしなければならない。民主主義のプロセスとは、このような永続的な再始動のプロセスであり、公的生活の永続的私化に抵抗する、様々な形の主体化や検証の機会を創案するプロセスである。(86頁)

 次は、『不和あるいは了解なき了解』(インスクリプト、2005年)を読みたいが、ちょっとしばらくは無理だろうか。フェン・チャー/スザンヌ・ゲルラク編(藤本一勇・澤里岳史編訳)『デリダ――政治的なものの時代へ』(岩波書店、2012年)に、ランシエールの寄稿「デモクラシーは到来するべきものか?」が収められていると聞いたので、こちらから読むかもしれない。

不和あるいは了解なき了解―政治の哲学は可能か

不和あるいは了解なき了解―政治の哲学は可能か

デリダ――政治的なものの時代へ

デリダ――政治的なものの時代へ