「リーダーシップ」

 大学教員といえども、世代的に管理職的役割を担う場面が多くなってきた。「上に立つ人」といえば、自分のアイデアや方針を明確に打ち出し、それを実施していく能力がある人が歓迎される場合が多いのだろう。
 でも、僕は、そのような振る舞いをすることはできない。どちらかというと、みなさんの意見や提案を聞いて、それを後押しするような、そういうタイプの「リーダーシップ」を発揮したい。というか、そういう風にしか、動くことができないような気もする。
 このタイプの「リーダーシップ」にも、もちろん判断・決断は求められる。それは、下からの提案が自分の考えと一致しなくても、「よし、それで行こう!」と力強く背中を押すような判断・決断だ。自分の違和感に基づいて「待った」をかけるのではなく、相手を信じることは、「軟弱」なことではなく、実はとても難しいことなのではないかと思う。