読書

空転の合間にヒントを求めながら頂いた本を少しずつ読む。

福祉政治―日本の生活保障とデモクラシー (有斐閣Insight)

福祉政治―日本の生活保障とデモクラシー (有斐閣Insight)

↑これだけコンパクトで、平明な記述なのに、日本の現代社会の状況も、福祉政治の分析枠組みのレベルの高い話も、これまでの日本の社会保障の特徴も、将来の展望をめぐる議論(「ライフ・ポリティクス」!)も、全部わかってしまうという、さすがという感じの本。
 ジェンダーの議論もぴたりと議論の構図の中に収まっている。
政治と複数性―民主的な公共性にむけて

政治と複数性―民主的な公共性にむけて

↑書き下ろし以外のところも、あらめて読み直すとやはり興味深い。「表象の政治/現われの政治」とか、「社会の分断とセキュリティの再編」とか。
 本書を読んでいて、「民主主義」と「民主主義条件」との区別と結びつけという着想を得た(いや、そんな斬新なものではないですが)。