頂きもの

頂いていたものがさらに、ということで、編者の臼井陽一郎さんから『変わりゆくEU――永遠平和のプロジェクトの行方』(明石書店、2020年)を頂いていました。どうもありがとうございました。ずっとEU研究をされている臼井さんの『EUの規範政治』(ナカニシヤ出版、2015年)に次ぐ編著です。

変わりゆくEU―永遠平和のプロジェクトの行方

変わりゆくEU―永遠平和のプロジェクトの行方

  • 発売日: 2020/04/17
  • メディア: 単行本

頂きもの

1)執筆者の一人の杉本竜也さんから、川口茂雄・越門勝彦・三宅岳史編著『現代フランス哲学入門』(ミネルヴァ書房、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。杉本さんは「トクヴィル」の項目を執筆されています。

現代フランス哲学入門

現代フランス哲学入門

  • 発売日: 2020/07/13
  • メディア: 単行本
2)著者のみなさんからということで(恐らくは編者の一人の松谷満さんから)、樋口直人・松谷満編著『3・11後の社会運動――8万人のデータから分かったこと』(筑摩書房、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。
3・11後の社会運動 --8万人のデータから分かったこと (筑摩選書)

3・11後の社会運動 --8万人のデータから分かったこと (筑摩選書)

3)河村真実さんから、下記の諸論文を頂きました。どうもありがとうございます。
・河村真実「リベラルな多文化主義における新しい文化概念――アラン・パッテンを手がかりに」『六甲台論集法学政治学篇』第65巻第2号、2019年3月。
 http://www.lib.kobe-u.ac.jp/infolib/meta_pub/G0000003kernel_81011187
・河村真実「『平等な商人』はリベラルな多文化主義を救えるのか――アラン・パッテンの批判的検討を手がかりに」『政治思想研究』第20号、2020年5月。・Mami Kawamura "A New Notion of Culture in Liberal Multiculturalism: Alan Patten and His Critics," Kobe University Law Review, No. 52, 2019.
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/infolib/meta_pub/G0000003kernel_81012060


4)徳田太郎さんから、論文「対話/熟議の場を生成するファシリテーション」掲載の『総合人間学』(総合人間学会)第14号、本の泉社、2020年7月、を頂きました。どうもありがとうございます。

5)編者の一人の丹辺宣彦先生から、丹辺宣彦・中村麻理・山口博史編著『変貌する豊田――グローバル化と社会の変化に直面するクルマのまち』(東信堂。2020年)を頂いていました。どうもありがとうございました。『豊田とトヨタ』(東信堂、2014年)に続く豊田市調査・研究の本です。

変貌する豊田

変貌する豊田

  • 発売日: 2020/03/03
  • メディア: 単行本
6)編者の上村泰裕さんから、『新 世界の社会福祉7 東アジア』(旬報社、2020年)を頂きました。どうもありがとうございました。この本の執筆者会議にお邪魔させていただき、思いがけず海外の先生方とドイツの政治・社会理論についての話になったことを思い出します。

頂きもの

頂きものの追加を思い出しました。執筆者の一人で大学院の指導生だった川島佑介さんから、武田康裕編著『論究 日本の危機管理体制――国民保護と防災をめぐる葛藤』(芙蓉書房、2020年)を頂いていました。どうもありがとうございます。川島さんは、第5章「国民保護行政のなかの分権性と融合性」を執筆しています。全体の目次は、以下をご覧ください。
論究 日本の危機管理体制 - 株式会社芙蓉書房出版

論究日本の危機管理体制ー国民保護と防災をめぐる葛藤ー

論究日本の危機管理体制ー国民保護と防災をめぐる葛藤ー

  • 発売日: 2020/04/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

自分が書いたもの

 この間に、私が書いたものとして、以下の2冊の本が刊行されています。
1)谷口将紀・宍戸常寿著『デジタル・デモクラシーがやってくる!――AIが私たちの生活を変えるんだったら、政治もそのままってわけにはいかないんじゃない?』中央公論新社、2020年。
 この本は、谷口さんと宍戸さんが、各分野の専門家に話を聞くという形で作られています。私は、第3章「情報化が導く、話し合いの必要性――熟議民主主義の巻」で登場しています。こういう形式ということもあって、比較的ざっくばらんに「話して」います。

2)那須耕介・橋本努編著『ナッジ!?――自由でおせっかいなリバタリアン・パターナリズム』(勁草書房、2020年)。この本の第5章「熟議をナッジする?」を執筆しています。


 

この間の頂きもの

 ブログの更新が滞りがちになり、かつての恒例だった頂きもののご紹介も滞りがちになっています。特に4月以降の頂きものについてご紹介いたします。ただ、網羅的ではありません(申し訳ありません)。

1)ジョン・ロールズ『政治哲学史講義1,2』(岩波現代文庫、2020年)。訳者の齋藤純一先生、山岡龍一先生、谷澤正嗣先生、小田川大典さん、高山裕二さんから頂いておりました。ありがとうございました。

2)ジョン・ロールズ『公正としての正義・再説』(岩波現代文庫、2020年)。訳者の一人の平井亮輔先生から頂いておりました。ありがとうございました。3)飯田文雄編『多文化主義の政治学』(法政大学出版局、2020年)。編者の飯田先生、寄稿者の網谷龍介さん、早川誠さんから頂きました。どうもありがとうございます。飯田先生は「リベラルな多文化主義の形成と展開」、早川さんは「多文化主義とデモクラシー」、網谷さんは「オーストリアとドイツにおける国家とムスリム――社団的統合対リベラリズム」の章を執筆されています。
多文化主義の政治学 (サピエンティア)

多文化主義の政治学 (サピエンティア)

  • 発売日: 2020/06/11
  • メディア: 単行本
4)著者の待鳥聡史さんから、『政治改革再考――変貌を遂げた国家の軌跡』(新潮社、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。
政治改革再考 :変貌を遂げた国家の軌跡 (新潮選書)

政治改革再考 :変貌を遂げた国家の軌跡 (新潮選書)

  • 作者:聡史, 待鳥
  • 発売日: 2020/05/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
5)著者の井手英策さんから、『欲望の経済を終わらせる』(インターナショナル新書(集英社)、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。6)著者の濱西栄司さんと青木聡子さんから『問いからはじめる社会運動論』(有斐閣ストゥディア、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。内容とは全く関係ありませんが、この本では「はじめる」とひらがなですが、私たちが書いた『ここから始める政治理論』(有斐閣ストゥディア)では、「始める」で漢字になっています(見た目のバランスで、少しこだわりました)。7)監訳者の千葉眞先生、訳者の山岡龍一先生、遠藤知子さん、石川涼子さん、梅川佳子さん、高田宏史さんから、チャールズ・テイラー『世俗の時代(上)(下)』(名古屋大学出版会、2020年)を頂いておりました。大著の翻訳です。
世俗の時代【上巻】

世俗の時代【上巻】

世俗の時代【下巻】

世俗の時代【下巻】

8)岡﨑晴輝さんと松尾隆佑さんから、「松尾隆佑著『ステーク・ホルダーデモクラシーを編む』を読む」『政治研究』(九州大学)第67号、2020年、101-117頁、を頂きました。どうもありがとうございます。岡﨑さんによる書評と松尾さんによるリプライです。下記から読むことができます。
松尾隆佑著『ポスト政治の政治理論 : ステークホルダー・デモクラシーを編む』 - 九大コレクション | 九州大学附属図書館

9)西山渓さんから、Kei Nishiyama, Wendy Russel, and Pierrick, "Facilitation of Deliberation in the Classroom: The Interplay of Facilitative Technique and Design to Increase Inclusiveness," The Centre for Deliberative Democracy & Global Governance Working Paper Series を頂きました。どうもありがとうございます。キャンベラ大学の「熟議民主主義とグローバルガバナンスセンター」のワーキングペーパーの一つとして公表されているものです。下記から見ることができます。

https://www.governanceinstitute.edu.au/centres/deliberative-democracy-and-global-governance/working-paper-series

10)寄稿者の松本俊太さんから、吉野孝・前嶋和弘編著『危機のアメリカ「選挙デモクラシー」――社会経済変化からトランプ現象へ』(東信堂、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。松本さんは、「連邦議会における手続的分極化の進展と選挙デモクラシー」の章を執筆されています。

危機のアメリカ「選挙デモクラシー」

危機のアメリカ「選挙デモクラシー」

  • 発売日: 2020/05/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

11)執筆者の齋藤純一先生、上原賢司さん、松元雅和さん、岸見太一さん、山田祥子さん、辻悠佑さん、内田智さんから、『思想』第1155号(2020年7月号)を頂きました。どうもありがとうございます。この号は「グローバル・ジャスティス」の特集です。
 山田祥子さんは、私の指導院生の一人で、「グローバルな正義の主体の語り方」という論文を寄稿しています。その他のみなさんの論文タイトルもご紹介したいところですが、こちらで目次をご覧ください。

思想 2020年 07 月号 [雑誌]

思想 2020年 07 月号 [雑誌]

  • 発売日: 2020/06/27
  • メディア: 雑誌

12)著者の野口雅弘さんから『マックス・ウェーバー――近代と格闘した思想家』(中公新書、2020年)を頂いておりました。どうもありがとうございます。今年がウェーバー没後100年ということですが、既に話題になっているとおり(?)、この本と今野元さんの『マックス・ヴェーバー――主体的人間の悲喜劇』(岩波新書、2020年)がほぼ同時に刊行されています。

13)仲正昌樹先生から、『現代哲学の最前線』(NHK出版新書、2020年)を頂きました。仲正先生からは、『マルクス入門講義』(作品社、2020年)も頂いておりました。どうもありがとうございました。
現代哲学の最前線 (NHK出版新書 627)

現代哲学の最前線 (NHK出版新書 627)

マルクス入門講義

マルクス入門講義

14)牧野正義さんから、博士論文(九州大学)「複数性・討議理論・シティズンシップーーハーバーマスと現代政治理論」を頂いておりました。どうもありがとうございました。そして、学位取得おめでとうございます!

第23回社会政治研究会(オンライン)のご案内

 このたび、第23回の社会政治研究会を、オンラインで開催することになりました。

〇日時 2020年5月29日(金)17:30~19:40

〇会場 Zoomによるオンライン開催(*)

〇第1報告
跡部千慧(立教大学)「女性教員の労働権確立運動と産休・育休の成立過程――『戦後女性教員史』をふまえて」

参考)https://rikka-press.jp/sengojoseikyouin

〇第2報告
近藤康史(名古屋大学)「イギリス福祉国家における社会的投資と政党の支持調達」

*前日までにお名前と所属を明記のうえお申込下さい(kamimura[at]nagoya-u.jp)。
ZoomのミーティングIDとパスワードをお知らせします。

【運営委員】大岡頼光(中京大学)/上村泰裕(名古屋大学)/田村哲樹(名古屋大学)/山岸敬和(南山大学)

『政治学』(勁草書房)の刊行について

 気がつくと、なんと今年になって初めての更新のようです。段々ブログを書かなくなってきたという自覚はありましたが、ここまでとは・・・。そして、その間に世の中も「こんな風に」なってしまっているわけですが・・・。
 ということで、少し前になってしまいますが、近藤康史さん、堀江孝司さんとともに書いた『政治学』が、勁草書房の「アカデミックナビ」シリーズの一冊として刊行されました。

政治学 (アカデミックナビ)

政治学 (アカデミックナビ)

 「はじめに」にも書きましたが、最初にお話を頂いたのが2013年の初春でしたから、そこから数えてほぼ7年かけての刊行になりました。長かった・・・。ただ、その分、いろいろと検討し、加筆修正を加え、まとまりのある本になったと思っています。
 本書の特色を挙げるとすれば、1)「政治」自体について考えることにそれなりにこだわったこと、2)政治学にはいろいろな見方があることを提示しようとしたこと、だと思います。
 一点目については、特に第1章「政治の境界」で、「政治とは何か?」あるいは「政治は、何ではないか?」についてそれなりにページを費やして解説しました。第1章は、政治は「経済」ではない(第1節)、「社会」ではない(第2節)、「法」ではない(第3節)という形で展開し、最後に、では政治とはという話(第4節)になります。第2章「政治の場」では、国家(第1節)や国際(第4節)に加えて、「市民社会」や「親密圏」といった節も置くことで、「政治」は様々な場所にあり得る、ということをわかってもらえるようにしました。
 二点目については、本書の第2部「政治学で考える」の全体が、政治学の多様性を伝えるような構成になっています。第2部の各章(第5章~第9章)は、同じテーマを、「記述」「説明」「規範」問い三つの考え方ないしアプローチで取り扱う、という構成になっています。このうちで現在の政治学の主流(と私が思うもの)は、「説明」をより「科学的」に洗練させていくというものだと思います。しかし、この本では、「科学的な説明」の最先端をカバーするという方針ではなく、歴史や類型論などの「記述」、思想的な「規範」も、政治学のやり方なのだということを示すという方針を取りました。
 個人的には、この本を今年度の「政治学原論」の教科書に採用しました。私にとって初めての教科書指定での授業で、どうなることかと思っていたのですが、現在は、「別の意味」でどうなることかという思いがあります。「オンライン」授業のことです。ただし、「オンライン」だからこそ、教科書を出せてよかった、という思いもあります。
 なかなか本を手に取ることも難しくなっていますが、ご関心があれば、ぜひ手に取っていただければと思います。