頂いていたものがさらに、ということで、編者の臼井陽一郎さんから『変わりゆくEU――永遠平和のプロジェクトの行方』(明石書店、2020年)を頂いていました。どうもありがとうございました。ずっとEU研究をされている臼井さんの『EUの規範政治』(ナカニシヤ出版、2015年)に次ぐ編著です。
頂きもの
1)執筆者の一人の杉本竜也さんから、川口茂雄・越門勝彦・三宅岳史編著『現代フランス哲学入門』(ミネルヴァ書房、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。杉本さんは「トクヴィル」の項目を執筆されています。
2)著者のみなさんからということで(恐らくは編者の一人の松谷満さんから)、樋口直人・松谷満編著『3・11後の社会運動――8万人のデータから分かったこと』(筑摩書房、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。3)河村真実さんから、下記の諸論文を頂きました。どうもありがとうございます。・河村真実「リベラルな多文化主義における新しい文化概念――アラン・パッテンを手がかりに」『六甲台論集法学政治学篇』第65巻第2号、2019年3月。
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/infolib/meta_pub/G0000003kernel_81011187
・河村真実「『平等な商人』はリベラルな多文化主義を救えるのか――アラン・パッテンの批判的検討を手がかりに」『政治思想研究』第20号、2020年5月。・Mami Kawamura "A New Notion of Culture in Liberal Multiculturalism: Alan Patten and His Critics," Kobe University Law Review, No. 52, 2019.
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/infolib/meta_pub/G0000003kernel_81012060
4)徳田太郎さんから、論文「対話/熟議の場を生成するファシリテーション」掲載の『総合人間学』(総合人間学会)第14号、本の泉社、2020年7月、を頂きました。どうもありがとうございます。
5)編者の一人の丹辺宣彦先生から、丹辺宣彦・中村麻理・山口博史編著『変貌する豊田――グローバル化と社会の変化に直面するクルマのまち』(東信堂。2020年)を頂いていました。どうもありがとうございました。『豊田とトヨタ』(東信堂、2014年)に続く豊田市調査・研究の本です。
6)編者の上村泰裕さんから、『新 世界の社会福祉7 東アジア』(旬報社、2020年)を頂きました。どうもありがとうございました。この本の執筆者会議にお邪魔させていただき、思いがけず海外の先生方とドイツの政治・社会理論についての話になったことを思い出します。頂きもの
頂きものの追加を思い出しました。執筆者の一人で大学院の指導生だった川島佑介さんから、武田康裕編著『論究 日本の危機管理体制――国民保護と防災をめぐる葛藤』(芙蓉書房、2020年)を頂いていました。どうもありがとうございます。川島さんは、第5章「国民保護行政のなかの分権性と融合性」を執筆しています。全体の目次は、以下をご覧ください。
論究 日本の危機管理体制 - 株式会社芙蓉書房出版
自分が書いたもの
この間に、私が書いたものとして、以下の2冊の本が刊行されています。
1)谷口将紀・宍戸常寿著『デジタル・デモクラシーがやってくる!――AIが私たちの生活を変えるんだったら、政治もそのままってわけにはいかないんじゃない?』中央公論新社、2020年。
この本は、谷口さんと宍戸さんが、各分野の専門家に話を聞くという形で作られています。私は、第3章「情報化が導く、話し合いの必要性――熟議民主主義の巻」で登場しています。こういう形式ということもあって、比較的ざっくばらんに「話して」います。
この間の頂きもの
ブログの更新が滞りがちになり、かつての恒例だった頂きもののご紹介も滞りがちになっています。特に4月以降の頂きものについてご紹介いたします。ただ、網羅的ではありません(申し訳ありません)。
1)ジョン・ロールズ『政治哲学史講義1,2』(岩波現代文庫、2020年)。訳者の齋藤純一先生、山岡龍一先生、谷澤正嗣先生、小田川大典さん、高山裕二さんから頂いておりました。ありがとうございました。
- 作者:ジョン・ロールズ
- 発売日: 2020/04/17
- メディア: 文庫
- 作者:ジョン・ロールズ
- 発売日: 2020/04/17
- メディア: 文庫
- 作者:ロールズ,ジョン
- 発売日: 2020/03/17
- メディア: 文庫
- 作者:聡史, 待鳥
- 発売日: 2020/05/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 作者:井手 英策
- 発売日: 2020/06/05
- メディア: 新書
- 作者:チャールズ・テイラー
- 発売日: 2020/06/10
- メディア: 単行本
- 作者:チャールズ・テイラー
- 発売日: 2020/06/10
- メディア: 単行本
松尾隆佑著『ポスト政治の政治理論 : ステークホルダー・デモクラシーを編む』 - 九大コレクション | 九州大学附属図書館
9)西山渓さんから、Kei Nishiyama, Wendy Russel, and Pierrick, "Facilitation of Deliberation in the Classroom: The Interplay of Facilitative Technique and Design to Increase Inclusiveness," The Centre for Deliberative Democracy & Global Governance Working Paper Series を頂きました。どうもありがとうございます。キャンベラ大学の「熟議民主主義とグローバルガバナンスセンター」のワーキングペーパーの一つとして公表されているものです。下記から見ることができます。
https://www.governanceinstitute.edu.au/centres/deliberative-democracy-and-global-governance/working-paper-series
10)寄稿者の松本俊太さんから、吉野孝・前嶋和弘編著『危機のアメリカ「選挙デモクラシー」――社会経済変化からトランプ現象へ』(東信堂、2020年)を頂きました。どうもありがとうございます。松本さんは、「連邦議会における手続的分極化の進展と選挙デモクラシー」の章を執筆されています。
11)執筆者の齋藤純一先生、上原賢司さん、松元雅和さん、岸見太一さん、山田祥子さん、辻悠佑さん、内田智さんから、『思想』第1155号(2020年7月号)を頂きました。どうもありがとうございます。この号は「グローバル・ジャスティス」の特集です。
山田祥子さんは、私の指導院生の一人で、「グローバルな正義の主体の語り方」という論文を寄稿しています。その他のみなさんの論文タイトルもご紹介したいところですが、こちらで目次をご覧ください。
12)著者の野口雅弘さんから『マックス・ウェーバー――近代と格闘した思想家』(中公新書、2020年)を頂いておりました。どうもありがとうございます。今年がウェーバー没後100年ということですが、既に話題になっているとおり(?)、この本と今野元さんの『マックス・ヴェーバー――主体的人間の悲喜劇』(岩波新書、2020年)がほぼ同時に刊行されています。
- 作者:野口 雅弘
- 発売日: 2020/05/19
- メディア: 単行本
- 作者:仲正 昌樹
- 発売日: 2020/07/10
- メディア: 新書
第23回社会政治研究会(オンライン)のご案内
このたび、第23回の社会政治研究会を、オンラインで開催することになりました。
〇日時 2020年5月29日(金)17:30~19:40
〇会場 Zoomによるオンライン開催(*)
〇第1報告
跡部千慧(立教大学)「女性教員の労働権確立運動と産休・育休の成立過程――『戦後女性教員史』をふまえて」
参考)https://rikka-press.jp/sengojoseikyouin
〇第2報告
近藤康史(名古屋大学)「イギリス福祉国家における社会的投資と政党の支持調達」
*前日までにお名前と所属を明記のうえお申込下さい(kamimura[at]nagoya-u.jp)。
ZoomのミーティングIDとパスワードをお知らせします。
【運営委員】大岡頼光(中京大学)/上村泰裕(名古屋大学)/田村哲樹(名古屋大学)/山岸敬和(南山大学)
『政治学』(勁草書房)の刊行について
気がつくと、なんと今年になって初めての更新のようです。段々ブログを書かなくなってきたという自覚はありましたが、ここまでとは・・・。そして、その間に世の中も「こんな風に」なってしまっているわけですが・・・。
ということで、少し前になってしまいますが、近藤康史さん、堀江孝司さんとともに書いた『政治学』が、勁草書房の「アカデミックナビ」シリーズの一冊として刊行されました。
本書の特色を挙げるとすれば、1)「政治」自体について考えることにそれなりにこだわったこと、2)政治学にはいろいろな見方があることを提示しようとしたこと、だと思います。
一点目については、特に第1章「政治の境界」で、「政治とは何か?」あるいは「政治は、何ではないか?」についてそれなりにページを費やして解説しました。第1章は、政治は「経済」ではない(第1節)、「社会」ではない(第2節)、「法」ではない(第3節)という形で展開し、最後に、では政治とはという話(第4節)になります。第2章「政治の場」では、国家(第1節)や国際(第4節)に加えて、「市民社会」や「親密圏」といった節も置くことで、「政治」は様々な場所にあり得る、ということをわかってもらえるようにしました。
二点目については、本書の第2部「政治学で考える」の全体が、政治学の多様性を伝えるような構成になっています。第2部の各章(第5章~第9章)は、同じテーマを、「記述」「説明」「規範」問い三つの考え方ないしアプローチで取り扱う、という構成になっています。このうちで現在の政治学の主流(と私が思うもの)は、「説明」をより「科学的」に洗練させていくというものだと思います。しかし、この本では、「科学的な説明」の最先端をカバーするという方針ではなく、歴史や類型論などの「記述」、思想的な「規範」も、政治学のやり方なのだということを示すという方針を取りました。
個人的には、この本を今年度の「政治学原論」の教科書に採用しました。私にとって初めての教科書指定での授業で、どうなることかと思っていたのですが、現在は、「別の意味」でどうなることかという思いがあります。「オンライン」授業のことです。ただし、「オンライン」だからこそ、教科書を出せてよかった、という思いもあります。
なかなか本を手に取ることも難しくなっていますが、ご関心があれば、ぜひ手に取っていただければと思います。