日本教育学会報告

 日本教育学会第74回大会(御茶の水大学)のラウンドテーブル「教育政治学の創成――教育学と政治学の協働へ向けて」(8月28日(金)17時〜19時、本館124室)。で、「政治教育における『政治』とは何か」と題して報告します。討論は小玉重夫先生(東京大学)と村上祐介先生(東京大学)、司会は、荻原克男(北海学園大学)です。
 以下に、学会プログラムに掲載の本ラウンドテーブル趣旨を紹介しておきます。

《趣旨》
教育行政の独立性と教育の政治的中立性という戦後教育を規定してきた二つの原理が、今
日、再編の対象となりつつある。前者については、教育委員会制度見直しの動きとの関係で、
また、後者については、18 歳選挙権の実現に伴う政治教育の再評価との関係で、様々な議論
が生まれている。特に、後者の政治教育に関しては、政治教育のカリキュラム上の位置づけ、
高等学校における新科目設定の是非、道徳の教科化などをめぐって、論点が生まれている。
そうした動きは、教育研究にとっても、政治と教育の新たな関係把握を理論的に要請してい
る。本ラウンドテーブルでは、この教育研究における政治と教育の新たな関係把握を行うと
いう理論的要請に応えるべく、教育政治学の創成可能性を検討する。本年度は特に、政治学
者の田村哲樹氏に「政治教育における「政治」とは何か」と題する報告を行ってもらい、そ
れに、村上と小玉がコメントを行うという形で、教育学と政治学の協働可能性を探っていき
たい。