Conover and Searing 2005

  • Pamela Johnston Conover and Donald D. Searing, "Studying 'Everyday Political Talk' in the Deliberative System," Acta Politica, Vol. 40, 2005.


前にタイトルだけ紹介した論文。「everyday talk」(マンスブリッジ)の概念について、主に、それをどのように経験的に研究するのかについてと、実際に調査した結果その熟議性についてどのようなことが言えるのかを述べている。具体的な調査は、著者たちの先行する別の諸論文で行われていて、本論文では、その結果を踏まえた知見が述べられている。
簡単に言うと、「everyday talk」は規範理論が言うほど、熟議の特徴(互恵性、パブリシティ(理由の提示も含まれる)、非専制、政治的平等)を十分に満たしているわけではなく、その意味で厳密に熟議的とは言えないが、その指標のいくつかは一定程度満たしており、「everyday talk」なしで「熟議システム」(マンスブリッジ)を理解することもできない。さらに、「everyday talk」は、シティズンシップにとっては望ましい結果をもたらし得る。