何度も読んでいるのだけど、輪郭はわかるけれど、細かいところのつながりはよくわからないなあと痛感。
- 作者: アンソニー・ギデンズ,松尾精文、立松隆介
- 出版社/メーカー: 而立書房
- 発売日: 2002/12/25
- メディア: 単行本
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そういう意味では、こちらのほうがシンプルなのだけど(それはより「政治的」だからですねえ)、こちらでは、「積極的福祉」の意味合いがより明確になったぶん、限定的になっているという風に理解できないかなあ、とか思ったり。というか、就労へのスタンスあるいは少なくとも力点の変化が認められるのではないかと思うのだが。
- 作者: アンソニーギデンズ,Anthony Giddens,佐和隆光
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 1999/10
- メディア: 単行本
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The Progressive Manifesto: New Ideas for the Centre-Left
- 作者: Anthony Giddens
- 出版社/メーカー: Polity
- 発売日: 2003/11/21
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こっちのDiamond and Giddensの章もざっと見てみた。それまでよりも「不平等」が強調されている感があるけれど、基本的なスタンスは『第三の道』から変わっていないように思う。
- 作者: Anthony Giddens,Patrick Diamond
- 出版社/メーカー: Polity
- 発売日: 2005/08/05
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ところで、理論とか思想とかをまとめて書くようなスタイルの論文で、同じようなものを参照して書いていても、面白いものとそうでないものがある。その違いは、もちろんいわゆる研鑽の「蓄積」の違いということなのかもしれないけど、某対談を読んだせいではないが、「センス」の違いというようなこともあるのではないだろうか。
もちろん「センス」がいいか悪いかは、本人ではなくて、読者が決めるというか感じることだ。紹介の仕方、要所要所のまとめ方、力点の置き方、議論の展開、そして基本的な視角・・・ランダムに挙げただけではあるが、こういうところに「蓄積」だけではなくて「センス」も表れてくるのだろうと思う。
いや、蓄積とセンスの二分法自体がセンスがない、と言われるかもしれないけれど。